「また買ってしまった」「欲しい気持ちが止まらない」
そう感じて自分を責めている方へ、まず一つお伝えしたいことがあります。
物欲がなくならないのは、意志が弱いからではありません。
以前の私は、少しでも時間が空くと楽天やAmazonを開いては「お得な物探し」をしていました。今振り返ると、「欲しい物が安くなっているから買う」のではなく、「安くなっている物が欲しい状態」になっていたのです。
そんな私でも、我慢や根性に頼らず、物欲が自然と落ち着いていきました。
この記事では、物欲が止まらない本当の理由を整理したうえで、私が実際にやって効果のあった方法を4つ紹介します。

物欲がなくならない原因|買っても満たされない心理
そもそもなぜ私たちには、次から次へと物欲が湧いてくるのでしょうか?
実はこれには、私たち自身の意思ではなく、もっと深いところの脳の仕組みや、私たちがさらされている世の中の環境が関係しています。
意志が弱いのではなく、脳の仕組みのせい
私たち人間の脳は、本能的に、「物を欲しいと思っている状態のとき」や「物を手に入れたとき」に快楽物質(ドーパミン)が多く分泌されるようになっています。そして、大抵の場合は物を手に入れた後はこの気持ちは次第に薄れていきます。
つまり物を持っていることではなく、欲しいと思うことや手に入れること自体が楽しいので、次から次へと物欲が湧いてきてしまうのです。
冒頭に書いたように、以前の私はネットで「お得な物探し」をするのが習慣でした。今思えばその頃はかなりストレスが溜まっている生活でした。
やらなければいけないことをこなすのに一生懸命でやりたいことができない、常に時間に追われて睡眠時間も少ない。そして物が多くて日常生活が知らず知らずのうちにストレスに。
このようなストレスでいっぱいの生活の中で、脳が楽しいことを求めて行き着いたのがネットでの買い物。そして物が増えてまたさらにストレスも増える…そんな悪循環でした。
「欲しい・買いたい」と思わせる仕掛けがあふれている
現代社会には、本能に働きかけて、「欲しい」「今買わないと損」と思わせる仕掛けが至る所にあります。
- タイムセール→今買わないと損だと思わせる
- 期間限定→今しか手に入らないと思わせる
- クーポンの期限→使わずに期限が切れると損だと思わせる
- SNS→他の人が持っているものが目に入り、比較して欲しいと思わせる
- 至る所に溢れている広告→気を引くキーワードやデザインで欲しいと思わせる
自分では欲しいと思っていても、実は「欲しいと思わされている」状態であることも多いのです。
物欲を抑える方法①|物欲が湧かない環境をつくる
そもそも物欲が湧きにくいように身の回りの環境を整えることも大切です。
私はスマホの通知をLINE以外すべてオフにして、通販アプリやSNSはホーム画面から外しています。セールの通知が来なければ、「今買わないと損」という焦りもそもそも生まれません。
物欲を抑える方法②|欲しい瞬間に立ち止まる「自分への質問」
物欲を抑えるために今日からすぐできる方法が、「欲しい」と感じたときに少し立ち止まって考えることです。

なぜこれが欲しいの?
もしその理由が、「タイムセールだから」「期間限定だから」なら要注意です。売り手側のキャンペーンに踊らされている状態です。定価の値段を払ってでも買いたいと思える商品か、期間限定でなくても欲しいのか、冷静に考えてみてください。
「欲しい」と感じてからすぐ買わず、少し時間を置いてみるのもおすすめです。タイムセールの焦りや、その場の気分で「欲しい」と感じていただけで、時間が経つと気持ちが落ち着いていることがよくあります。
「あったら便利そう!」と思ったからという時、もう少し追加で自分に質問をしてみましょう。
「どのくらいの頻度で使う物?」
いくら便利な物であっても、それが活躍する場面が年に数回であった場合…
その物を使わない期間の物の管理コストや、物が増えることによるストレスの方が大きくなるということをしっかりと認識してみましょう。
その便利道具が少額で買える物の場合は、1度使ったら手放して次に使う時にまた買い直す、高額な物の場合は、レンタルできないか調べてみてください。最近は「こんな物まで?」と思うような、ありとあらゆる物がレンタルできますよ。
「その物のお手入れやメンテナンスは手間じゃない?」
便利アイテムを買った後のあるあるとして、「使った後の掃除やお手入れ、物の出し入れなどが面倒で使わなくなった」ということがあります。物を使うときの前後のこともしっかり考えてみてください。
なぜ欲しいのかを深掘りしていくと、「実はそこまで欲しい物ではなかった」という結論になることが大半です。
この物の値段を稼ぐために、何時間働く必要がある?
もう一つ、私が効果的だと感じている考え方があります。
「この物の値段を稼ぐために、何時間働く必要がある?」
物を買うということは、その物とお金を交換するだけでなく、そのお金を稼ぐために使った自分の時間とも交換しているということです。
それだけの時間を働いてでも手に入れたい物かどうか。こうやってリアルに計算してみると、大半の物は「そこまでして欲しくないな」と一気に冷静になれました。
我慢しているわけではなく、「やっぱりそこまでじゃないな」と自分で納得して、買わない選択ができるようになります。
物欲を抑える方法③|物より満足度の高いお金の使い道を見つける

物欲があると困ることとして、「いくらお金があっても足りない」という感覚があります。
これを解決するのに大切なのが、「自分は何にお金を使いたいのか」を明確にすることです。
お金の使い方を振り返ったとき、何に使ったときが一番満足感が高かったか。それを見つけると、物への欲求より優先したいものが見えてきます。
私の場合、お金の使い方をこのように整理しています。
早く経済的に自立したい、お金に困らない人生にしたいという目標があるので、物にお金を使うよりも資産運用を優先しています。
MacBook、iPhone、ロボット掃除機。これらは毎日の生活の質を上げてくれるもので、買って本当に良かったと感じています。
祖父母の家へ行く、実家に帰る、仲の良い友人との食事、旅行、グリーン車、顔タイプ・骨格・パーソナルカラー診断など。
こうして振り返ると、圧倒的に物よりも経験にお金を使った方が満足感が高く、さらにその満足感が長続きすることに気づきました。
物は買った瞬間が満足度のピークで、しばらくすると「あって当たり前」になっていきます。一方、祖父母の家で過ごした時間や、仲の良い友人との食事のような「経験」は、時間が経っても色褪せずに残り続けています。
「物が欲しい」と感じたとき、「このお金を経験に使ったらどうだろう」と考えてみると、物欲の向かう先が自然と変わっていきます。
実際、私は物欲が落ち着いてから無駄遣いが減り、お金が自然と貯まるようになりました。詳しくはこちらの記事に書いています。
物欲を抑える方法④|ミニマリストのような「物が少ない生活」を実体験する

この4つの方法の中で、私が一番効果を感じたのがこれです。少し時間はかかりますが、物欲が根本から変わります。
私の物欲が根本から消えた、半年間の寮生活
転機になったのが、仕事のために半年間、全寮制の学校に通ったことです。寮には必要最低限の物しか持って行けず、ネットショッピングをする習慣も自然と途切れました。
そして、「物がなくても困らない」ということに気づきました。
むしろ物が少ない方が部屋はすっきりして心地よく、そもそも物がないから散らかることもない。
物を探す時間はほとんどなくなり、視界がスッキリすることで集中力も上がりました。
お金も以前より明らかに貯まるようになりました。
一人暮らしを再開したあとも、寮での物が少ない生活の快適さが忘れられず、「本当に必要なもの以外は持たない」というスタンスが自然と身についていました。
我慢して物欲を抑えたのではなく、物が少ない生活を体験することで、欲しいという気持ち自体が自然と消えていったのです。
今の生活のまま「物が少ない状態」を体験するコツ
「そんな機会は自分にはない」と思うかもしれません。でも、今の生活のまま物が少ない状態を疑似体験する方法があります。
それは「スマホ」を使ってできます。
?????と思いますよね笑
実際に物を減らしていくのはハードルが高いことだと思います。時間も労力もかかります。
そこで「スマホのアプリを減らすこと」から始めてみてください。
スマホのアプリを毎日使うものだけ残して、あとは「削除」もしくは「非表示」にしてアプリのホーム画面をなるべく1ページに収まるようにしてみてください。
詳しくはこの記事で解説しています。
初めは慣れないかもしれませんが、毎日使うスマホの画面がスッキリすることで色々と感じられることがあるかと思います。
スマホのアプリを減らすことは時間も労力も少しだけで済むので、騙されたと思ってぜひ試してみてくださいね。
実際の生活で本格的に試したいのであれば、まずは視界に入るもののうち、「ないと生活に困る物以外」を段ボールに入れてください。そしてその段ボールをクローゼットなどの目に見えない場所にしまって1〜2週間過ごしてみてください。
途中で段ボールにしまったものが必要になっても、まずはその物以外の物で代用できないか、そこまでしてその物を使う必要があるのか考えてみてください。
多くの場合、なくても大丈夫なものばかりです。
こうして実際に「なくても生活に困らない」と分かれば、少しずつ、物を手放せるようになっていきます。
ただしこの方法は少しずつ進めていく方法なので時間がかかります。
家全体で一度に本格的に体験してみたいのなら、トランクルーム(レンタル倉庫)を使うという選択もあります。
今家にある物を、一時的にトランクルームに預けてみる。捨てるわけではないので「やっぱり必要だったら戻せる」という安心感を持ちながら、物が少ない状態を体験できます。
この時に注意なのは、トランクルームを物置にしてその後もずっと使い続けてしまわないことです。
なくても大丈夫とわかった物は手放して、トランクルームを空にするまでがゴールです。
こちらの記事も参考にしてみてください。
それでも欲しいものは、本当に欲しいものかもしれない
環境を整えて、立ち止まって考えて、それでも欲しい気持ちが残るなら、それはあなたにとって本当に価値のあるものかもしれません。
よく考えた上で手に入れるのは、豊かなお金の使い方だと思います。
なお、「今まさに買いそうになっている」瞬間に効くブレーキは、こちらの記事に5つまとめています。
物欲がなくなると、毎日はどう変わるか

私自身に起きた変化を、正直に書いてみます。
お金が貯まるペースが格段に上がりました。節約を頑張っている感覚はなく、「欲しいものがないから使わない」だけ。我慢ゼロの節約です。
「最近、欲しいものが思い浮かばない」状態になりました。誰かに「何か欲しいものある?」と聞かれても、すぐに答えが出てきません。以前の私からは考えられない変化です。
頭の中に余白ができました。「次は何を買おう」と考えていた時間がなくなり、その分を自分のやりたいことに使えるようになりました。
物欲が消えると、お金だけでなく、時間と心の余裕が戻ってきます。
まとめ:物欲は「なくそう」とするより「自然に消える」もの
今回紹介した方法をまとめます。
- そもそも物欲が湧きづらい環境を作る
- 欲しいと思ったら立ち止まって考える(今日からできる)
- 物より満足度の高い使い道を見つける(お金の向かう先を変える)
- 物が少ない生活を体験する(根本から変わる)
最後に一つお伝えしたいのは、物欲は完全になくす必要はないということです。
本当に欲しいものを、よく考えた上で手に入れる。それは豊かな生き方だと思います。目指すのは「物欲ゼロ」ではなく、物欲にふり回されない状態です。
「欲しい」という気持ちと上手に付き合いながら、自分にとって本当に価値のあるものだけを選べるようになる——この記事がそのきっかけになれば嬉しいです。








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