「時間がない」が口ぐせになっている。やるべきことで1日が終わってしまう。
時間ができても、スマホを見ているうちに終わってしまう。
そんな毎日を過ごしていませんか。以前の私も同じでした。
もし心当たりがあるなら、原因のひとつは物の多さかもしれません。
物が多いと、探す・片付ける・選ぶといった作業に時間を取られ、そのうえ視界に入る物にも気を取られて、気づかないうちに時間を失っているからです。
このとき、私たちの時間は「自分のため」ではなく「物のため」に使われている状態です。
この記事では、物を減らすと具体的にどんな時間が戻ってくるのかを、4つに分けて紹介します。読み終わるころには、「時間がない」の正体が見えているはずです。
物を減らすと戻ってくる時間①|探し物の時間
物を減らすと、探し物をする時間が圧倒的に少なくなります。
物の置き場所が把握しやすくなるからです。
想像しやすいように、身近な具体例を挙げてみます。
物が多い場合
引き出しやペン立てに文房具がぎっしり。
お目当ての物を他の物の中から見つけ出すのに時間がかかる。
ペンだったら何でも良いという場合も、たくさんあるペンのうちどれを使うかを迷い、選ぶことに無意識のうちに時間を使っている。
使い終わった物を元に戻す時に引き出しやペン立ての収納がパンパンで、適当に別の場所に戻す。
これを繰り返すうちに何がどこにあるのかどんどん分からなくなっていく。
物が少ない場合
ハサミは1本、ペンはボールペン、シャーペン、油性ペン、1種につき1本。
使いたいものをすぐに探せる。
収納に余裕があるので、使い終わったら自然とそこへ戻すようになる。
→次使うときも探す時間ゼロになる
※物の数が多いと戻す場所が大雑把になりがちですが、物が少ないと、適当な場所に置いた場合にとても違和感があるので、元の場所に自然と戻せるようになります。
物が多い場合
サイズも形もバラバラでフタも大量。
ちょうどいいサイズはどれかと悩む時間が発生する。
本来の置き場所がゴチャつきやすく、使いたいものを取る時に他の物をどかしながら探すので時間も手間も発生。
使い終わったものをしまう時にはパンパンの収納にとりあえず詰め込むので、次に他の物を使う時に一度手前にある物をどかす必要がある。
物が少ない場合
サイズは2(もしくは3)サイズに絞って、数も必要最低限(+予備1個)に減らす。
使う時には2択もしくは3択なのでどれを使うのが最適か迷う時間がなくなる。
収納には余裕があり、すぐ取り出せてすぐ戻せる状態。戻す場所も自然と固定される。
※物が多いと取り出したり戻したりするまでにいくつも手間がかかりますが、物が少ないとワンアクションですぐ出し入れすることができます。
物が多い場合
ぎゅうぎゅうでハンガーが動かない…
着たい服を探すのに時間がかかる。
洗濯し終わった服をパンパンのクローゼットに無理に戻すのが面倒で、ソファや椅子にかけるクセがつく。
→部屋の至る所に洋服が点在。次に着る時に、部屋中を探し回って時間がかかる。
物が少ない場合
クローゼットにはゆとりがあって、着たい服はすぐに見つかる。
戻す動作が1秒で終わりストレスがないため、ちゃんとクローゼットに戻せる
→次に着るときも探しやすい
※収納に余白がないと戻すのが大変ですが、収納に余白があればストレスなくすぐに戻せます。
物が多い場合
ポーチ、小物、レシートなど、たくさんの物が入っていて、家を出た後「財布入ってるかな?」とバッグの底の方まで探す必要あり。
探すのにバッグの中がかき混ぜられて何がどこにあるか分からない状態。
バッグの中の物が多いと、帰宅後に物を出すのが億劫でそのまま入れっぱなし。
次に出かける時に、何がどのバッグに入っていたか分からずに探すところからスタート。
物が少ない場合
バッグの中に何が入っているかがパッと見れば分かるので、物を探す時間ゼロ。
帰宅後には鍵、財布、スマホを家の定位置に戻すのが習慣になる。
次に出かける時に、定位置から鍵、財布、スマホをバッグに入れてすぐに出発!
持ち物準備の時間も激減。
※物が多いと何がどこにあるか把握するのに時間がかかります。一方、物が少なければ一目でわかり、置き場所も自然と固定されるため、すぐに取り出せます。
物が多い場合
リモコンが何個も、充電器も複数。
使用頻度が高い物は、たくさんあると定位置が決まりづらい。
次に使う時にどこに何のリモコンがあるか、どの充電器があるかが分かりづらく、お目当ての物を探し当てるのに時間がかかる。
物が少ない場合
本当に必要なリモコンだけがあり、それぞれのリモコンが一番使いやすい場所に定位置が決まっている。
充電ステーションにコードは1種類1本に絞って設置。
何がどこにあるか決まっているので使う時に探す時間がなくなる
※物が多いと使いたい物はどれか判別に手間取りますが、物が少ないとすぐに見つけられます。
物が少ないと自然と物の定位置が決まること、想像していただけましたか?
物の定位置が決まれば、探し物の時間が大幅に削減できますね。

【筆者体験談】
私は元々、物が多く片付けや整理整頓がとても苦手でした。
物を置く場所が決められずに、「使った物を元の場所に戻す」という感覚もよく分かりませんでした。
そのため、自分の家なのに「何がどこにあるのか」把握できず
- 鍵や財布を探す
- 勉強用のペン・ノートを探す
- 着ようと思っている服を探す
- 買っておいたはずの日用品のストックを探す
など、探し物ばかりで常に「時間がない」と思っていました…
今思えば、多くの時間が、自分のためではなく、「物のため」に使われていたのです。
物が少ない生活になってからは、意識せずとも自然と「使う場所の近く」に物を置けるようになになったことで、物の定位置が決まりました。
最近では探し物のために使われる時間がほとんどなくなり、時間に余裕ができたことで、「自分のため」に時間を使えています。
物を減らすと戻ってくる時間②|片付け・掃除の時間
物を減らすと、片付けや掃除にかかる時間が減ります。
物が多い場合
引き出しや収納の中はパンパンで、目的の物を取り出すために、一度他の物を取り出したり、収納の中で無理に寄せたりする。
→散らかりやすく、片付ける時間が必要。
部屋にテレビ台、ソファ、タンスなどがあると、掃除機をかける時に家具に沿って掃除機をかける必要があり、時間がかかる。
テレビ台やタンスの上のホコリを払う必要もある。
物が少ない場合
収納に余白があり、出し入れの時に他の物を動かす必要がないため、散らかりにくく、わざわざ片付けの時間を作らなくても、使い終わって物を元に戻したと同時に片付けが終わっている。
掃除機を家具に沿わせて使う必要がなく、効率的に終わる。
テレビ台やソファ、タンスがなければ、ホコリを払う必要もなし。
(ちなみに、私の家ではロボット掃除機が大活躍してくれているので、掃除機をかけるのにかかる時間がまるごと浮きました!)
物が少なければ、片付いた状態がキープしやすく、掃除も短時間で終わります。
【筆者体験談】
物が多い頃は、掃除をする前にまずは片付ける必要があり、片付けと掃除は常にセットでした。
片付けも掃除も、となると短時間の隙間時間では終わらないので、時間がある休日にまとめてやる方式。
せっかくの休日なのに趣味や外出に時間を使えずに片付けと掃除で1日が終わることもしばしば…
そして物が多いのですぐにリバウンドしてしまい、せっかく休日に片付けたのに、数日後にはすぐに散らかった部屋に。
次の休日もまた片付けから始まる悪循環でした…
今では、常に片付いた状態(片付けが必要な場合でも5分もあれば終わります)なので、隙間時間にすぐに掃除に取りかかれます◯
平日でも整った部屋をキープできているので、休日だけでなく平日の余った時間も、自分の好きなことに時間を使えています。
物を減らすと戻ってくる時間③|選ぶ・迷う時間

物を減らすと、何かを選ぶときに迷う時間が短くなります。
物が多い場合
朝の服選び、使う化粧品、何を食べるか、どのお皿を使うか…
選択肢が多ければ多いほど、決めるまでにかかる時間も長くなります。
「ジャムの法則」をご存知ですか?
ひと言で言うと、選択肢が多すぎると人は選択することが難しくなるという法則です。
もう少し詳しく知りたい人向けに↓
ジャムの法則は、心理学やマーケティングでよく使われる考え方で、
ひとことで言うと――
選択肢が多すぎると、人はかえって選べなくなる
という法則です。
「選択肢は多い方が良い」と思いがちですが、実は逆の結果になることがある、というのを示した有名な実験があります。
ジャムの法則の由来(ジャムの実験)
この法則は、心理学者の
シーナ・アイエンガーが行った「ジャムの試食実験」から知られるようになりました。
・実験の内容(とてもシンプルです)
スーパーでジャムの試食コーナーを作りました。
◯パターンA:24種類のジャム
→ 人はたくさん集まった
→ でも、実際に買った人は少なかった
◯パターンB:6種類のジャム
→ 集まった人はやや少なめ
→ でも、買った人はとても多かった
なぜこんなことが起きるの?
選択肢が多すぎると、人の頭の中ではこうなります。
- 比較するのが大変
- どれが正解かわからない
- 失敗したくない
- 決めるのが面倒になる
結果:「やめておこう」になる
これを心理学では
選択のパラドックス とも呼びます。
日常のわかりやすい例
レストランのメニュー
- メニューが100種類 → 決まらない・疲れる
- メニューが10種類 → すぐ決められる
服選び
- 服が多すぎる → 毎朝悩む
- 厳選された服だけ → すぐ決まる
(ミニマルな生活が楽になる理由の一つでもあります)
まとめ
ジャムの法則は、
選択肢は多い=親切ではない
ということを教えてくれます。
むしろ、
- 絞る
- 整理する
- 優先順位をつける
これが「選びやすさ」につながります。
選択肢が多いほど決められなくなる。つまり、迷っているあいだの時間が長くなるということです。
物が少ない場合
- 化粧のベースは自分がベストだと思う1パターンで固定して、アイシャドウやリップは数種類だけにして、その日の気分で選べるように。
- 服は本当に気に入ったコーディネートを1シーズンで2,3パターン。
- 調理器具を厳選して、作る料理のレパートリーを絞る。家で作らない料理を外食で楽しむ。
- 作る料理が絞られれば、使う食器も数種類で十分。本当に気に入った物なら毎日使っても飽きることなく楽しめる。
本当に気に入った物だけを残すことで、選ぶ楽しさも残しつつ、短時間で決められるようになります。
【筆者体験談】
物が多かった時にあるあるだったのが、外出前になって着る服をどうしようかと悩んでしまい、家を出ようと思っていた時間を過ぎてしまうということです。
たくさん服を持っていて、その中から
「今日はどれとどれを合わせようかな」
などと考えているうちにあっという間に時間が過ぎていました。
今では、外出する前には3組の組み合わせから選ぶだけで着る服の準備は完了です。
バタバタしながら家を出ることも滅多になくなりました。
物を減らすと戻ってくる時間④|気が散って余計にかかっていた時間
物を減らすと、ひとつの作業が途切れずに進むようになります。
物が多い場合
何かに取り組んでいる時に、視界に入る物が作業の邪魔をすることがよくあります。
「机の上、散らかってきたな」
「これ、ここに置いたままでいいんだっけ?」
「棚の上のホコリ、そろそろ掃除しないとな〜」
「買ったのに、結局あまり使ってないな」
そのたびに集中力が途切れて、また元の作業に戻る。
この行ったり来たりが、作業効率を落とし、同じ作業にかかる時間を引き延ばしています。
物が少ない場合
物が少ないと、視界から余計な情報が入ってきません。途中で手が止まらないので、今の作業に集中できます。
同じ作業でも、最後まで一続きで進むぶん早く終わります。
まとめ

今回は、物を減らすと「物のために使っていた時間」が戻ってくる、というお話をしました。
物を減らすと…
- 探し物の時間が減る
- 片付け・掃除の時間が減る
- 選ぶ・迷う時間が減る
- 気が散って余計にかかっていた時間が減る
「片付ける時間がないから片付けられない」
そんな方はまず1箇所だけ取り組んでみてください。
玄関、キッチン周り、引き出しの中、クローゼット、財布の中など、取り組みやすい所から始めてみてください。
1日たったの5分、もしくは1日1つ手放すだけでも大丈夫です。
「物を減らす」ことで、これからの毎日に少しずつ、時間の余裕が生まれていきます。
そして、「物に使われていた時間」を「自分のために使える時間」に変えることができます。
物が多いとなぜ気が散ってしまうのか。脳の仕組みについて書いた記事はこちら。
片付ける時間そのものを短くしたい方は、こちらもどうぞ。
物を減らすと、時間以外にも変わることがあります。






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